スリランカ人との国際結婚手続
結婚年齢:男女共に年齢18歳以上(一般法の場合)
●一般法:イスラム教徒以外のスリランカ人に適用されます。
●ガンディー法:ガンディー法のもとにある方は、一般法ではなくガンディー法を選択し、ガンディー婚をするこができます。
●イスラム教徒婚姻法:イスラム教徒の場合は、この法律に基づき結婚します。
スリランカ人と日本人の国際結婚手続きですが、よく日本とスリランカのどちらから先に結婚手続きをするのが良いの?とご質問をいただきます。回答としては、当事者の状況によってどちらでも良いとは思いますが、いろいろと調べてみる限り、スリランカから先に結婚手続をする方がスムーズのような気がします。
それぞれの結婚手続の流れについて簡単にまとめた表が下記になります。
※結婚手続が終わった後、お二人で日本で生活するためには配偶者ビザが必要になってきます。偽装結婚を疑う入管の審査は年々厳しくなってきており、書類不備、説明不足による不許可が増えてきています。少しでも不安なお気持ちがございましたら、Beyond行政書士事務所にご連絡ください。
お二人のために全力でサポートさせていただきます。
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ご参考までにそれぞれの結婚手続の流れについて詳細なものをご紹介します。
日本で先に結婚手続をする場合
手続の流れは次の1→2→3→4となります。
1 市区町村役場にてスリランカ人との結婚に必要な書類を確認する
最初に婚姻届出予定先の市区町村役場にてスリランカ人との婚姻届に必要な書類を確認します。
市区町村役場によって案内される必要書類が違うためです。
<一般的に婚姻届に必要な書類>
【スリランカ人の必要書類】
1パスポート
2出生証明書
3婚姻要件具備証明書(※駐日スリランカ大使館や領事館でスリランカで独身で結婚できる状態であることを証明してもらう書類)
4在留カード
※外国語の書類は全て翻訳が必要(※翻訳者情報も忘れずに記入)
【日本人の必要書類】
1本人確認書類(運転免許証等)
2戸籍謄本(※届出する役所以外に本籍を置いている場合)
3婚姻届(※証人2人の記入は必要)
4印鑑
注意点
※役所によっては上記以外の書類を求められるケースもありますので、出来る限り事前に婚姻届けを提出しようと考えている役所に行って確認することをお勧めします。
2 駐日スリランカ大使館で婚姻要件具備証明書を取得する
次に、日本にあるスリランカ大使館で婚姻要件具備証明書を発行してもらいます。駐日スリランカ大使館で婚姻要件具備証明書を発行してもらえるのは原則日本で暮らしているスリランカ人の方が対象になります。(就労ビザや留学ビザなどの中長期在留資格を所持している人)。在留カードがなく、短期滞在ビザでも発行されるケースがあるようなので、滞在中に婚姻要件具備証明書発行をご希望される方は、1度直接駐日スリランカ大使館へご相談することをお勧めします。
<婚姻要件具備証明書発行に必要な書類>
【スリランカ人の必要書類】
1申請書
2パスポート
3出生証明書原本or認証されたコピー(公認の英語翻訳をした書類のみでは受付できません。原本が必要。)
4父または母が申請者が未婚である証言の宣誓供述書(※1)
5両親が亡くなっている場合:死亡証明書の原本、認証されたコピー(※2)
6離婚歴がある場合:宣誓供述書内で供述・離婚仮判決・離婚判決謄本(※3)
7前配偶者と死別している場合:死亡証明書の原本、認証されたコピー(※4)
【日本人の必要書類】
1パスポート
2婚姻要件具備証明書(法務局で取得・外務省での認証)
3日本語で記載されている書類の英訳文書(公認翻訳者)(※5)
(※1)父または母に申請者が未婚だという証言の宣誓供述書が必要です。この宣誓供述書は弁護士(又は治安判事)が証明し、更に最高裁登録官(又は司法省)が証明し、スリランカ外務省領事部の認証を受ける必要があります
(※2)申請者の両親が亡くなっている場合は、宣誓供述書を兄弟姉妹に発行してもらいます。その際、兄弟姉妹の出生証明書の原本or認証されたコピーも必要です。そして、両親の死亡証明書の原本、認証されたコピーの提出も必要です。
(※3)申請者が過去に離婚経験がある場合、宣誓供述書にその旨を明記する必要があります。また、文書発行時に別の婚姻関係がなく、今回の結婚において法的な障害がないことも明記ください。また、コロンボの外務省・領事部の認定を受けた地方裁判所が発行した離婚仮判決と離婚判決謄本の準備も必要になります。
(※4)申請者が過去に配偶者と死別経験がある場合、宣誓供述書にその旨を明記する必要があります。また、死亡証明書原本・認証されたコピーの準備も必要になります。
(※5)スリランカ大使館への提出書類の翻訳を行った実績がある翻訳会社を探してご依頼いただく事をお勧めします。認定翻訳家が作成した英訳文が必要です。日本には認定翻訳家はいませんが、大使館で翻訳できます。
上記が、スリランカ大使館や領事館で婚姻要件具備証明書発行に必要な書類になります。出生証明書や死亡証明書はコロンボの外務省・領事部が認証したものが必要になりますのでご注意ください。ただ、申請者によって上記以外の書類を求められるケースもあります。出来る限り事前に駐日スリランカ大使館へご確認頂く事をおすすめします。
婚姻要件具備証明書の申請は、郵送で行う事も可能ですが婚姻要件具備証明書の受取りは申請者本人が駐日スリランカ大使館へ行く必要があります。郵送で請求をする場合は、必ず上記の書類に連絡先を忘れないようにお送りください。婚姻要件具備証明書の発行は、時間がかかりますので余裕を持って申請することをお勧めします。
【日本人の婚姻要件具備証明書を外務省で認証してもらう方法】
法務局で「婚姻要件具備証明書」が取得出来たら、日本の外務省で認証してもらいます。認証してもらう方法は窓口へ直接持っていくか郵送で認証を申請するかの方法です。違いとしては、直接持っていくと翌日には受け取ることが出来るのですが、郵送で申請した場合は10日~2週間ほどの時間を要します。急いでいる場合は直接申請に行くのが良いでしょう。
必要書類は下記になります。
1申請書
2婚姻要件具備証明書(法務局発行)
3本人確認書類(運転免許証・パスポート等)※窓口申請のみ
4返送先を記入した封筒(切手貼付)・レターパックなど※郵送申請は必須・窓口申請の場合は返送を郵送で希望する場合のみ
【郵送先:どっちに郵送してもOKです!】
〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1 外務省南庁舎1階 外務省 領事局領事サービスセンター 証明班
〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館4階 外務省 大阪分室証明班
3 日本の市区町村役場で婚姻届を提出する
スリランカ人の方の婚姻要件具備証明書が取得出来たら、最初に確認をした市区町村役場で婚姻届を提出します。状況によっては法務局での受理照会が必要になるケースがあります。その際は、戸籍謄本に反映されるまで時間を要します。また、ご夫婦によっては面談があることもあります。無事に戸籍謄本に婚姻の事実が記載されましたら日本側の婚姻届は完了となります。
4 駐日スリランカ大使館で結婚証明書を取得する
日本での婚姻手続きが完了したら、スリランカ側へ届出を行います。
スリランカの結婚証明書が発行されたら無事に日本・スリランカ両国での婚姻手続きが完了です
<スリランカの結婚証明書発行に必要な書類>
【スリランカ人の必要書類】
1申請書
2パスポート
【日本人の必要書類】
1パスポート
2戸籍謄本(婚姻事実が記載されたもの:日本の外務省の認証が必要)
【証人2名が準備する書類】
1パスポート
2在留カード(スリランカ人)
3運転免許証(日本人)
スリランカへ結婚の届出を行う場合は、証人2名の来館が必要になります。スリランカ人側にはスリランカ人の証人が1名・日本人側には日本人もしくはスリランカ人の証人1名の合計2名の方に証人としてご協力頂く必要があります。
この条件は正直なところ、短期滞在ビザで来日中だと厳しい条件になるかと思います。(日本で暮らしているスリランカ人の方に協力してもらわないといけないため)
以上の手続きが完了しましたら、無事に日本・スリランカの結婚手続きが完了になります。
日本で先に結婚手続をする場合は、スリランカ側から取り寄せる書類も多く、条件もややこしい事が多いです。そうい意味では、次にご紹介する先にスリランカで結婚手続をする方がスムーズと言えるのではないかという印象です。
スリランカで先に結婚手続をする場合
手続の流れは次の1→2→3→4となります。
1 スリランカにある地方登記事務所で必要書類を確認する
スリランカで結婚手続きをするには、【地方登記事務所(Divisional Secretariats of Sri Lanka)】といった場所で手続きを行います。そのため、スリランカへ渡航する前にスリランカ人のご婚約者にあらかじめ日本人と結婚手続きを行う際の必要書類を確認してもらうことをお勧めします。
スリランカへ渡航後に「必要書類が足りないっ?」となっては、大変なので事前にチェックすることがスムーズに手続きをすませる秘訣です。
<結婚手続に必要な書類>
【スリランカ人の必要書類】
1申請書
2パスポート
3出生証明書(Birth Certificate)
4離婚している場合:離婚判決書
5前配偶者と死別している場合:死亡証明書
【日本人の必要書類】
1パスポート
2婚姻要件具備証明書(在スリランカ日本国大使館発行)
3出生証明書(在スリランカ日本国大使館発行)
4離婚している場合:離婚証明書(在スリランカ日本国大使館発行)
5前配偶者と死別している場合:死亡証明書(在スリランカ日本国大使館発行)
※日本語書類は全て翻訳が必要(要認証)
2 在スリランカ日本国大使館で婚姻要件具備証明書等を取得する
地方登記事務所で結婚手続のための必要書類を確認したら、在スリランカ日本国大使館で婚姻要件具備証明書や出生証明書を取得します。あらかじめ法務局で婚姻要件具備証明書を取得し、駐日スリランカ大使館で認証し、在スリランカ日本国大使館で婚姻要件具備証明書を発行する方法もあるようですが、在スリランカ日本国大使館では戸籍謄本等を持ってくれば翌営業日に婚姻要件具備証明書の発行が出来るのでそちらの方法の方が楽かと思います。
在スリランカ日本国大使館で婚姻要件具備証明書を取得
【日本人の必要書類】
1申請書 (大使館備付け)
2戸籍謄本(発行から3ヶ月以内/過去に婚姻歴がある方は婚姻歴が分かるもの全て)
3パスポート
【スリランカ人の必要書類】
1出生証明書謄本(Birth Certificate)
※スリランカの地方登記事務所(Divisional Secretariats of Sri Lanka)発行の出生証明書
注意点
申請,受領とも本人のみとなります。(代理申請は不可)。
また、日本人の方が離婚歴がある場合や死別歴がある場合は、離婚証明書・死亡証明書も在スリランカ日本国大使館で発行してもらうようにしましょう。
3 地方登記事務所で結婚手続きをして婚姻証明書を取得する
必要書類が取得出来たら、地方登記事務所(Divisional Secretariats of Sri Lanka)で結婚手続きを行います。必要書類については、1で紹介したものとなります。結婚手続き完了までの期間はスリランカに滞在する必要がありますが、地方登記事務所から許可をもらうことが出来れば即日対応してもらえるケースもあります。
4 日本へ結婚したことを報告する
スリランカでの結婚手続きが完了したら、日本へ結婚したことを報告します。
日本への届出方法は2通りあります。1つは、スリランカにある日本国大使館へ届出する方法です。もう1つは、日本へ帰国してから最寄りの市区町村役場で届出をする方法です。どちらも届け出をすることに違いはないのですが、すぐに日本で暮らす結婚ビザを取得したいとお考えであれば、日本にある市区町村役場で届出を行うことをお勧めします。何故なら、スリランカにある日本国大使館で報告を行った場合、戸籍謄本に婚姻の事実が反映されるまでに2~3ヶ月かかる可能性が高いためです。
<日本にある市区町村役場で届出を行う時に必要な書類>
【スリランカ人の必要書類】
1パスポート
2出生証明書謄本(Birth Certificate)
3婚姻証明書
外国語の書類は全て翻訳が必要(※翻訳者情報も忘れずに記入)
【日本人の必要書類】
1本人確認書類(運転免許証等)
2戸籍謄本(※届出する役所以外に本籍を置いている場合)
3婚姻届
4印鑑
以上がスリランカ方式の結婚手続きになります。日本へ報告が完了したら結婚ビザ・配偶者ビザの申請が可能となります。
関連情報
結婚手続きを行うためのスリランカでの滞在期間としては、過去に実際にスリランカで結婚手続きを行われたお客様からお伺いすると1週間程度の方が多いという印象です。
また、スリランカが第三国として結婚手続きを比較的行いやすい国とも言われています。先にスリランカでの結婚手続を行う方が、先に日本でするよりも比較的早く手続きが出来るのではないかと思います。
※当サイトでご紹介している方法は、可能な限りUPDATEした情報を掲載していますが、変更されている可能性もありますので、提出先や取得先の役所等で確認をしつつ結婚手続きを進めてください。
配偶者ビザの申請
結婚手続が完了した後、スリランカ人配偶者と日本で生活していく為には、配偶者ビザを取得する必要があります。配偶者ビザの申請手続きは非常に大変で、審査も年々厳しくなってきているので、しっかり準備をした上で申請していくことが重要です。
少しでも不安なお気持ちがございましたら、Beyond行政書士事務所にご連絡ください。
お二人のために全力でサポートさせていただきます。