短期滞在から配偶者ビザへの変更

（１）「やむを得ない特別な事情」がある場合

「短期滞在」から「日本人の配偶者等」の変更申請は原則認められておりません。申請自体ができません。
しかし、「やむを得ない特別な事情」がある場合には、例外的に短期滞在から「日本人の配偶者等」への在留資格変更が認められることがあります。

例えば、外国人女性が日本人の子供を妊娠したので「短期滞在」で入国し、その後、直ちに結婚手続を完了させ、地方出入国在留管理局で「日本人の配偶者等」に在留資格変更許可の申請を行うというものです。
また、以前に日本に住んでいたことがあって、その時に日本人配偶者と出会い、交際を経て、今回「短期滞在」で日本に来て、その後、直ちに結婚手続を完了させ、「日本人の配偶者等」に在留資格を変更する場合なども同様な事例です。

そうではなくて、外国人が「短期滞在」で日本に来てから日本人配偶者と知り合い、「短期滞在」の期間内に結婚手続を完了させ、「日本人の配偶者等」に在留資格の変更申請をした場合は、入管に交際の経緯などに疑念を抱かれ、婚姻の信ぴょう性が疑わしいとして、不許可になることがあります。

結婚を理由とした変更については、地方出入国在留管理局の「永住審査部門」へ行き、書類一式を準備した上で事前相談を行い、申請を認めてもらう必要があります。

＜コロナ禍での「やむを得ない特別の事情」＞
コロナ禍の中で母国への帰国が困難で、短期滞在ビザの更新を何度も受けながら、日本に長く在留している外国人が、日本人や永住者等と日本で結婚するケースがあります。このようなケースでも「やむを得ない特別な事情」があるものとして、短期滞在から「日本人の配偶者等」に在留資格の変更が認められた場合があります。

下記のフローチャートをご覧ください。

（２）別の方法

短期滞在90日で入国後、在留資格認定証明書交付申請をし、許可された後、続けて「日本人の配偶者等」への在留資格変更許可申請をする方法です。この方法を取れば、帰国せずに手続きを進めることができます。

下記のフローチャートをご覧ください。

在期間中（90日以内）に在留資格認定証明書が許可された場合、続けて在留資格認定証明書を添付し「日本人の配偶者等」へ在留資格の変更許可申請をします。
入管局の永住審査部門に出頭し、申請の受理が可能かどうか事前相談が必要になります。

在留資格変更許可申請が受理されれば、外国人配偶者は申請結果が出るまで又は在留期間満了日から2か月のいずれか早い日まで日本に滞在することができます。

なお、在外公館で短期滞在査証（90日）を申請した場合は、申請結果が出るまで日本の入管局で在留資格認定証明書交付申請を行うことができません。

不許可になった場合は指定された日までに出国しなければなりません。
在留資格認定証明書の交付を待つという理由では、「短期滞在」の在留期間更新は実務上まず認められませんので、いったん出国する必要があります。

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